校長からのメッセージ

 

校長 東 健司

校 長 秋 田 成 司

 2025年4月より、大阪公立大学工業高等専門学校の校長を拝命することとなりました。60年以上の歴史と伝統を持つ本校の長となることに、身の引き締まる思いです。

 さて、皆様もご承知のとおり、我が国は急速な少子高齢化、グローバル化、そして情報技術の飛躍的な発展という、大きな社会変革期を迎えています。皆様が社会の中核を担う頃には、これらの変化に対応し、新たな価値を創造していく力が不可欠となります。

 具体的には、限られた人材で社会課題を解決する効率性、国際社会と協働するグローバルな視点、環境問題に配慮した持続可能な産業活動、そしてAIなどの情報技術を駆使し、新たな知を生み出す創造性が求められます。

 本校では、このような社会のニーズに応えるべく、情報技術の重要性をいち早く捉え、コース改編を行うなど、時代に即した体制を整えてきました。また、深い専門知識の習得はもちろん、問題解決能力、多様な知識の融合、情報技術の活用・発展に重点を置き、教える側も学生とともに学び成長していく「共育」を推進していきます。

 さらに、産官学連携を目的とした企業の技術相談、共同研究、社会人向け公開講座、小中学生向け公開講座・イベント・出前授業などに積極的に取り組みます。これらの活動は本校にとっても外の空気に触れる新たな気付きの場として期待しています。

 2027年度には、大阪公立大学の中百舌鳥キャンパスへの移転が決定しており、大学との連携をさらに強化していきます。大学の最先端研究に触れる機会を増やし、視野を広げることで、より高度な専門性と創造性を育んでいきたいと考えています。また、卒業生の皆様にも、大学との接点を拡大する仕組みを構築し、生涯にわたって学び続けられる環境を提供したいと考えています。

 これらの取り組みは、私一人で実行できるものではありません。教職員、学生、卒業生、そして地域の皆様との連携が不可欠です。今後とも、本校へのご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。