総合工学教育と連携したAI×データ活用実践力の育成(応用基礎レベル)
◆本校プログラム名称
総合工学教育と連携したAI×データ活用実践力の育成
◆取組概要
本プログラムは、総合工学システム教育の分野横断型カリキュラムと連携し、数理・データサイエンス・AIの応用基礎レベルの知識・技能を総合工学システム学科の4コース(エネルギー機械・プロダクトデザイン・エレクトロニクス・知能情報)全学生に体系的に修得させることを目的としています。
3〜5年次の必履修7科目14単位を通じ、数理的素養、データ分析力、AI活用能力を段階的に育成し、5年次の計測工学AI演習を中核にセンサデータ取得から機械学習モデルの構築・実装までを一貫して経験させ、Society
5.0時代の専門分野の課題にAI×データ活用を応用できる実践力を備えた工学技術者の育成を目指します。
◆実施体制
| 委員会・組織等 | 役割 |
| 教務担当副校長 | 運営責任者 |
| 教務委員会および委員会が設置する作業部会 | プログラムを改善・進化 |
◆事業計画
全構成科目(7科目)が卒業要件上の必修科目であるため、対象学年(3〜5年次)の全学生が原則として履修する。担任制(全学年に常勤担任教員を配置)と水曜午後のHR(3年)、3年教科担当者会議、各コース会議(4・5年)により、履修状況・出欠・課題提出を科目担当者と担任が連携して管理し、成績不振者への早期介入体制を整えることで修了率の向上を図る。
◆学生等が身に付けられる能力等
本プログラムの修了により、学生は以下の4つの能力を体系的に習得します。
①数理基礎力:微積分・線形代数・確率統計の知識をもとに、データ処理やAIモデルに必要な数学的素養を習得する。
②データ分析力:推定・検定・回帰分析等の統計手法を用いて実データから意味を抽出し、工学的判断に活かす能力を習得する。
③AI活用実践力:機械学習・深層学習の基礎を理解し、実センサデータを用いたAI計測システムの設計・構築・評価を通じて、AIを課題解決に応用する実践的能力を習得する。
④AI社会倫理観:AIと社会の関係、プライバシー保護・個人情報の取り扱い・技術者責任を理解し、専門技術者として適切な判断ができる倫理観を養う。
◆修了要件
解析1、解析2、線形代数・微分方程式、情報3、確率統計、技術倫理、計測工学の7科目(計14単位)をすべて修得すること。
◆プログラム構成科目
必要最低科目数・単位数 7科目
14単位
| 授業科目 | 単位数 | モデルカリキュラム対応状況 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 1-6 | 1-7 | 2-2 | 2-7 | 1-1 | 1-2 | 2-1 | 3-1 | 3-2 | 3-3 | 3-4 | 3-5 | 3-10 | AI・DS実践 | 1-3 | 1-4 | 1-5 | 2-3 | 2-4 | 2-5 | 2-6 | 3-6 | 3-7 | 3-8 | 3-9 |
数学 発展 |
AI応用 基礎 |
データ サイエンス 応用基礎 |
データ エンジニアリング 応用基礎 | その他 | |||
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(1)必須科目(プログラムを修了するために必ず履修しなければならない科目) ※卒業要件上の必修科目とは必ずしもイコールではない |
解析1 | 2 | 〇 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 解析2 | 2 | 〇 | 〇 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 線形代数・微分方程式 | 2 | 〇 | 〇 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 情報3 | 2 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||||||||||||||||
| 確率統計 | 2 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||||||||||||||||||||
| 技術倫理 | 2 | 〇 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 計測工学 | 2 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||||||||||
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(2)選択必須科目(プログラムを修了するために一定の条件のもと履修しなければならない科目) |
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(3)選択科目(プログラムを構成する科目のうち「必須科目」「選択必須科目」のいずれにも該当しない科目) |
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◆プログラムを構成する授業の内容
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授業に含まれている内容・要素 |
授業に含まれているスキルセットのキーワード |
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(1)データサイエンスとして、統計学を始め様々なデータ処理に関する知識である「数学基礎(統計数理、線形代数、微分積分)」に加え、AIを実現するための手段として「アルゴリズム」、「データ表現」、「プログラミング基礎」の概念や知識の習得を目指す。 |
1-6 |
・順列、組合せ、集合、ベン図、条件付き確率「確率統計」 ・代表値(平均値、中央値、最頻値)、分散、標準偏差「確率統計」 ・相関係数、相関関係と因果関係「確率統計」 ・確率分布、正規分布、独立同一分布「確率統計」 ・点推定と区間推定「確率統計」 ・帰無仮説と対立仮説、p値、有意水準「確率統計」 ・ベイズの定理「確率統計」 ・ベクトルと行列、行列の演算、逆行列「線形代数・微分方程式」 ・固有値と固有ベクトル「線形代数・微分方程式」 ・1変数関数の微分法・積分法「解析1」 ・2変数関数の微分法・積分法「解析2」 ・多項式関数、指数関数、対数関数「解析1・解析2」 |
| 1-7 |
・アルゴリズムの表現(フローチャート、アクティビティ図)「情報3」 ・並び替え(ソート)、探索(サーチ)「情報3」 |
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| 2-2 |
・コンピュータで扱うデータ(数値、文章、画像、音声)「情報3」 ・構造化データ、非構造化データ「情報3」 ・音声の符号化、周波数、標本化、量子化「計測工学」 ・画像の符号化「計測工学」 ・1~3次元の図表化(棒グラフ、折線グラフ、散布図、箱ひげ図)「確率統計」 |
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| 2-7 |
・変数、代入、四則演算、論理演算「情報3」 ・順次、分岐、反復の構造を持つプログラムの作成「情報3」 ・Pythonプログラムの作成(大規模言語モデルによる文書生成)「計測工学」 |
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| (2)AIの歴史から多岐に渡る技術種類や応用分野、更には研究やビジネスの現場において実際にAIを活用する際の構築から運用までの一連の流れを知識として習得するAI基礎的なものに加え、「データサイエンス基礎」、「機械学習の基礎と展望」、及び「深層学習の基礎と展望」から構成される。 |
1-1 |
・データ駆動型社会、Society 5.0「情報3」 |
| 1-2 |
・データ分析の進め方、仮説検証サイクル「確率統計」 ・分析目的の設定「確率統計」 ・様々なデータ分析手法(回帰、分類、クラスタリングなど)「確率統計」 ・様々なデータ可視化手法(比較、構成、分布、変化など)「情報3」 |
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| 2-1 |
・ICT(情報通信技術)の進展、ビッグデータ「情報3」 |
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| 3-1 |
・AIの歴史、推論、探索、エキスパートシステム「情報3」 |
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| 3-2 |
・AI倫理、AIの社会的受容性「技術倫理」 |
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| 3-3 |
・機械学習、教師あり学習、教師なし学習「情報3」 |
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| 3-4 |
・ニューラルネットワークの原理「情報3」 |
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| 3-5 |
・基盤モデル、大規模言語モデル「情報3・計測工学」 |
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| 3-10 |
・AIの学習と推論、評価、再学習「計測工学」 |
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(3)本認定制度が育成目標として掲げる「データを人や社会にかかわる課題の解決に活用できる人材」に関する理解や認識の向上に資する実践の場を通じた学習体験を行う学修項目群。応用基礎コアのなかでも特に重要な学修項目群であり、「データエンジニアリング基礎」、及び「データ・AI活用 企画・実施・評価」から構成される。 |
Ⅰ |
・加速度センサで取得した時系列データのFFT処理による画像化「計測工学」 ・TeachableMachineを用いたNNモデル取得「情報3・計測工学」 ・NNモデルを用いた音声分類・身体動作推定の実装「計測工学」 ・NN推論結果の外部機器(micro:bit)への出力「計測工学」 ・Pythonを用いたLLMによる文書生成「計測工学」 |
| Ⅱ |
・micro:bitの加速度センサによる実センサデータの収集「計測工学」 ・時系列データの前処理・加工・特徴量抽出「計測工学」 ・TeachableMachineを用いた画像分類演習「情報3」 ・生成AIサービスの体験・比較・倫理的考察「情報3」 |
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◆自己点検・評価結果
| 自己点検・評価の視点 | 自己点検・評価体制における意見・結果・改善に向けた取組等 | |
| <学内からの視点> | ||
| プログラムの履修・修得状況 |
【現状・計画】全7科目が必修科目であり履修率は実質100%を維持。修了者数はR8年度(5年次科目初年度)末に初めて確定する予定。R9年度申請時に修了者数・修了率を定量的に記載する。以下には、R7年度末に実施したプログラムに関連する科目の授業アンケート結果である。
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| 学修成果 |
【計画】数理基礎力(解析・線形代数)、データ分析力(確率統計)、AI活用実践力(計測工学AI演習)、AI倫理観(技術倫理)の4能力を体系的に育成。学生ポートフォリオ・資格取得(ITパスポート・G検定等)実績を学修成果の指標として整備していく。 |
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| 学生アンケート等を通じた学生の内容の理解度 |
各科目において授業アンケートを実施し、理解度・満足度を把握する。計測工学AI演習については演習完了率・課題提出率を定量指標として管理する。 |
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| 学生アンケート等を通じた後輩等他の学生への推奨度 |
毎年度末の学生アンケートに「後輩への推奨度」項目を設け、プログラムの有用性認知を把握する。就職活動を経た5年次生の声をフィードバック資料としてまとめ、下級生へのモチベーション付けに活用する。 |
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| 全学的な履修者数、履修率向上に向けた計画の達成・進捗状況 |
全科目必修のため履修率100%を継続維持する。担任制による早期介入体制により修得率向上を図り、毎年度のWG会議で進捗を確認・報告する。 |
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| <学外からの視点> | ||
| 教育プログラム修了者の進路、活躍状況、企業等の評価 |
本校修了者の約7割はものづくり企業へ就職し、DX推進・データ活用を担う人材として活躍している。毎年12月の企業研究セミナー出展企業アンケートでMDASHプログラムへの評価を収集しており、数理・データサイエンス・AI教育への企業評価は高い。応用基礎レベル修了者(R8年度卒業生)の就職先における活用状況を追跡調査する体制を整備する。 |
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| 産業界からの視点を含めた教育プログラム内容・手法等への意見 |
企業研究セミナー出展企業アンケートに「応用基礎レベルの学習内容(機械学習・AI実装・データ分析)への評価」項目を追加し、産業界視点での自己点検評価に活用する。計測工学担当教員(実務経験者)を通じて産業現場のAI活用実態をカリキュラムに反映する。 |
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| 数理・データサイエンス・AIを「学ぶ楽しさ」「学ぶことの意義」を理解させること |
情報3のTeachableMachine・TensorFlow Playground演習および計測工学のmicro:bitによるAI計測システム構築演習において、学生が自ら手を動かしてAIの動作を体験することで「学ぶ楽しさ」を醸成する。生成AI(LLM)体験演習も組み込み、社会での実用性を実感させる。 |
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内容・水準を維持・向上しつつ、より「分かりやすい」授業とすること ※社会の変化や生成AI等の技術の発展を踏まえて教育内容を継続的に見直すなど、より教育効果の高まる授業内容・方法とするための取組や仕組みについても該当があれば記載 |
毎年度のシラバス改訂と授業アンケートに基づく継続的な教育内容の見直しを実施する。生成AI・LLM等の技術動向を踏まえ、計測工学AI演習の演習テーマ・使用ツールを年度ごとに更新する。担任制・LMSを組み合わせた多層的なサポートにより理解度向上を図る。 |
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