研究室のイベント

2022年6月21日

  • 2022年度

2022年度第06回電制研ゼミ開催!

6/21の卒研の時間に,今年度の第06回電制研ゼミを行いました!

今年度のゼミのテーマは「電子回路」になります。川上は電気回路やパワーエレクトロニクスの範囲は講義担当してますが,電子回路はまさに電気回路からパワーエレクトロニクスへの橋渡しも兼ねた重要な分野になります。

第6回目は佐々木君!今年度はオーム社の「等価回路でしっかり理解!詳解 電子回路:アナログ回路の基礎からデジタル回路入門まで」を元に資料を作成してくれました。図が多く,非常に分かり易い本でありながら,かなり深い部分まで説明してくれる良書です。

第6回目の発表は「差動増幅回路」についてでした。佐々木君は二回目の発表ということもあり,かなりスライド技術も向上していました!

2022_06_21 (4) 2022_06_21 (2)
2022_06_21 (9) 2022_06_21 (1)

差動増幅回路(Differential Amplifier)は2つの入力の差を取り,増幅までしてくれる回路になります。さらに,一方の入力を0にすれば1入力1出力の増幅回路(反転増幅回路,非反転増幅回路等)になります。よく説明されるのはオペアンプになりますが,そのオペアンプもトランジスタ回路の集合体です。今回の講義ではトランジスタによる差動増幅回路について発表してくれました。

差動増幅回路の実装によく用いられる設計として,Long-Tailed Pair(LTP)があります。LTPは二つのトランジスタが対になっており,コレクタ側がそれぞれ大きな抵抗を通じて電圧源に接続され,電流源を近似的に形成しています。この差動増幅回路のゲインを大きくする場合,抵抗を更に大きくしますが,コレクタ電流が小さくなってしまうという問題点があるため,カレントミラー回路を用いて改善を行うことがあります。このカレントミラーはより現実的な電流源のモデルとしても用いられます。すなわち,抵抗を大きくしなくても電流源動作をしてくれます。

この差動増幅回路の基本的な理解を経て,オペアンプなどのより複雑な回路に関しても理解を深めていきたいですね!

 


本研究室のご支援をご検討されている方は下記リンクをご参照ください。

大阪公立大学・高専基金