研究室のイベント

2024年2月27日

  • 2023年度

2023年度第12回電制研ゼミ開催!

2/27の卒研の時間に,今年度の第12回電制研ゼミを行いました!

今年度のゼミのテーマは「電力工学」になります。電力工学は電験三種でも出題される重要な分野であり,新カリキュラムであるエレクトロニクスコースにおいても「電力技術」として科目を用意しております。

第12回目は竹中君!今年度は森北出版の「電気エネルギー工学 新装版 発電から送配電まで」を元に資料を作成してくれました。非常に広範囲に渡る範囲を1冊に体系的にまとめた良書です。

第12回目の発表は「燃料電池」についてでした。

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燃料電池は水素(燃料)と酸素を反応させることで電気エネルギーを取り出す方式であり,名称は電池ですが,蓄電するためのものではないことに注意です。この燃料電池で発電した電気エネルギーでモータを回転させて走行するのが燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)です。

燃料電池の化学反応式は2H2+O2→2H2Oであり,生成物が水のみと,非常に環境に優しいです。また,他の再生エネルギーと比較して,エネルギー変換効率が40~60%と高効率です。また,化学反応によって化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換することが可能なため,振動や騒音が発生せず,温室効果ガスの排出低減にも効果的とされています。

燃料電池の主な種類としては以下のものが挙げられます。

略号 電解質 燃料 生成物 出力規模 想定用途

AFC

水酸化カリウム

水溶液 KOH

H2

H2O

~1kW

宇宙船,海底機器

PEFC

固体高分子

H2

H2O

~100kW

自動車,携帯機器

PAFC

リン酸 H3PO4

H2

H2O

~1MW

業務用コージェネ

MCFC

溶融炭酸塩

H2 + CO

H2O,CO2

~100MW

大規模発電

SOFC

固体酸化物

H2 + CO

H2O,CO2

~100MW

大規模発電

家庭用コージェネ

また,正式名称は以下のとおりです。

  • AFC:Alkaline Fuel Cell(アルカリ電解質形燃料電池)
  • PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell(固体高分子形燃料電池)
  • PAFC:Phosphoric Acid Fuel Cell(リン酸形燃料電池)
  • MCFC:Molten Carbonate Fuel Cell(溶融炭酸塩形燃料電池)
  • SOFC:Solid Oxide Fuel Cell(固体酸化物形燃料電池)

なお,燃料電池は常温常圧では気体で存在するため,エネルギー密度が低く,着火・爆発の危険性が高いとされています。また,天然には水素は単体として存在しないため,FCVなどでは必要な場所で水素を生成する機構を搭載しております。そのため,上記の中でも比較的な低温の反応温度である60~80℃のPEFCなどが搭載されます。

まだまだ課題の多い燃料電池ですが,今後さらなる研究で実用化が加速するといいですね!

 


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