研究室のイベント
2025年6月14日
- 2025年度
パワエレ学会評議員会・定例研究会@神戸市立高専に参加しました!
4月に引き続き,6/14(土)に神戸市立高専(神戸高専)で開催されたパワエレ学会評議員会定例研究会に出席しました。前回の内容は下記リンクをご覧いただければと思います。
神戸高専は神戸市営地下鉄西神・山手線の総合運動公園駅から歩いて10分程度の場所にあります。駅を降りるとすぐにほっともっとフィールド神戸を見かけました(あいにく天候が悪く,撮影はできませんでした)。あまり野球には明るくないのですが,オリックス・バファローズの試合でも使用される球場のようです。神戸高専から寄り道して気軽に寄っていけるかと思いますので,野球が好きな学生・教職員の方にとっては大変いい立地なのではないかと思います。球場沿いを周って抜けて閑静な住宅街を通った先に神戸高専があります。産技高専のような例外もありますが,落ち着いた場所に立地しているのは高専の特徴のように思います。
今回会場となった本部棟では,入り口に高専ロボコンで製作されたであろうロボットと,キャンパス全体の模型が展示されておりました。手作りの模型は伝統的な学校ではおなじみかもしれません。近年はこれぐらいの大きさであれば3Dプリンタで製作できそうなものですが,手作りには手作りの価値があり,精緻な技巧に素人ながら深く感心させられました。
さて,評議員会では今後開催される定例研究会等の企画を主として熱心な議論が交わされました。前回にも触れましたが,私は7/18(金),19(土)に新潟県長岡市で開催を予定しております,2025年度見学会・259回定例研究会の担当評議員に割り当てられております。定例研究会では一般講演の座長を仰せつりました。見学会は雪氷防災研究センター様,長岡パワーエレクトロニクス株式会社様,長岡モーターディベロップメント株式会社様の見学を予定しております。ご興味があればリンクから詳細をご覧いただきご参加を検討いただけますと幸いです。
今回の定例研究会では,一般講演2件,活動紹介1件,特別企画1件ありましたが,いずれも電力変換器に関するテーマでした。私も本校専攻科在籍中は短期間ながらDC-DCコンバータの制御に関する研究に従事していたため話はなんとなしに分かるのですが,一般講演はEMI関連,共振コンバータ関連のもので詳細な議論はなかなかついていけない場面もありました。せっかく1日休みの日を使って学会に参加しておりますので,最大限実りあるものにするため専門分野だけでなく電力変換器についても勉強せねばと感じました。
活動紹介ではローム株式会社の財津様からAI需要の増加によるデータセンタ向け電源の技術課題に関するご講演がありました。昨今のAIブームによって,今後はGPU自体の消費電力低減はさることながら,電源によるロスの低減やサーバシステムのエネマネがさらなるAI技術の飛躍に貢献するとのお話でした。電源の研究で「効率が0.1%改善された!」と聞くと素人目にはたかだかその程度という印象を持つかもしれませんが,これはモータでもよく言われる話でして,例えば全世界で原発数千基分の消費電力となれば社会に与えるインパクトとしては大きいものになります。
特別企画では富士電機株式会社の森嶋様からDC1,500V級屋外型蓄電池PCSの製品開発に関するご講演がありました。講演者のお名前がどうも見覚えがあるなと思いましたが,実は私が過去に同社に勤めていたころ,これとは別のPCSの製品開発で一緒にお仕事をさせていただいた方でした。もう10年近くも前になりますが,当時私は開発試験の部署におりまして,当時駆け出しの試験員だった私に様々親切に教えていただいた記憶が懐かしく思い出されます。このころは蓄電池電圧800V程度で大変大きいものだという印象を持っておりましたが,今では1,500Vかと驚きを禁じえませんでした。自分が試験をする立場ですとそのような大きい数値の装置を扱う場合,特に最初の火入れ試験は自分が製造したものでないにせよ冷や汗が止まらないだろうなと思います。
来月は新潟県・長岡でパワエレ学会の見学会・研究会が,その翌月は徳島県で電気学会産業応用部門大会が開催されます。夏は期末試験,出張イベントとあわただしくなりますので,体調管理に気を付けながら今後も精進してまいります。
【榎倉】
本研究室のご支援をご検討されている方は下記リンクをご参照ください。