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プロフィール
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全世界での電気の使い道は半分がモータであり、モータの効率を1%改善することで原子力発電所1基分の節電になると言われています。また、モータ自体の使われ方も様々であり、小型のものであれば携帯電話のバイブレーションに使われているものから、エアコン用ファン、EV向けモータ、さらに大きいものであれば発電所の発電機(百万kW級)まで幅広いです。
そのため、日々モータは改善され、また全く新しいモータが提案されているなど盛んに研究されています。例えば、永久磁石を使った交流モータ(永久磁石同期モータ)が省エネなモータとして広く使われていますが、近年では永久磁石を使わずにロータの突極性(凹凸)により発生するトルクを積極的に活用するシンクロナスリラクタンス同期モータや、これを極限まで突き詰めるスイッチトリラクタンスモータなどがあります。
一方、どれほど効率が高く製作コストが安く、素晴らしいモータであっても、それをうまく使いこなす技術が必要です。また、モータを動かすためには、電気を供給するインバータや、モータの回転角度を検出するセンサなど高価な装置が必要になります。近年の低炭素社会の実現に向けて、これまでエンジンや電気以外の動力で動いていたものをモータに置き換える、「電動化」の需要は年々高まっており、よりモータを普及させるためには、システム全体のコスト低減する工夫が必要です。
私の研究室では、モータを制御する技術に関するテーマがメインです。特に、高価なセンサを使わなくてもよい「センサレス制御」を中心に、そのうえでモータの性能も最大限引き出す研究に取り組んでいます。また、このほかにも、モータ制御とパワーエレクトロニクス制御をコラボレーションして、システム全体の高性能化・低コスト化を両立する技術も視野に入れております。
卒業研究では、学生自身の創意工夫で新しい技術を検討し、検証はシミュレーションを中心にしつつ、自分たちでプログラミングやハードウェアに触れる実機実験もできる環境があり、将来実践的で自立した技術者を目指すスキルを身に着けることが可能です。
2024年度